どんな場面でも、
どんなときでも、
意識を持っていかれる、この音。
そう、バネの音である。
どう聞いても、滑稽にしか聞こえない。
なんか、面白い。何が面白いというわけではないけれど、笑ってしまう。
それは、本能的なところからくる、じわじわとした笑いだ。
すごくじわじわくるものだから、
何かの事件現場だったり、悲しい別れ話だったり、深刻な家族についての話だったり、
シリアスな場面では絶対に流れてほしくない音だ。
ともかく、
- Appleがこのようにデフォルトの音源として用意している
- 英語圏には”Boing”という擬態語がある
以上、これが滑稽だという感覚は日本人だけではないらしい。
(この音がシュールだと思う感覚は、万国共通なのかという調査を今度やってみたい。)
Appleに何の意図があってこの音を入れたかはわからない。
でも、『普通の着信音』として入れたわけではないと考える。
なぜならば、英語版iOSの表記が”Boing”だからだ。
(着信音や通知音の選択肢の一つとして提供するのであれば、“Spring”(バネ)と命名するだろう。)
だから多分これは、Appleの遊び心ってやつなんじゃないかな、と勝手に想像している。
こういう『遊び心』を入れられる企業は、本当に良いモノ・サービスを作っているように感じる。
Appleで言うと、Siri。
彼女がユニークなのは有名な話だ。
ボイパとか、早口言葉とか、Microsoftについて聞いてみると分かる。
Googleだと、
エイプリルフールのポケモンコラボとか、インベーダーゲームとのコラボ企画が思い出される。
また、検索窓に「一回転」とか、「solitaire」と入れて検索すると、Google社の遊び心が垣間見られる。
任天堂だと、
ゲームキューブのメニュー画面でファミコンのディスクシステムの件が見つかった件とか、
WiiからWiiUへの引っ越しムービーとか。
でも、本業がきちんとしてないと駄目。
本業が一流だからこそ、この【冗談】は美しい。