スマホを使うときに当たり前のように使っているけれど、フリック入力ってよく考えたらやばい。
文字を入力する方式としては、世界一じゃないかってくらい。

2012年。ぼくが高校生だった時の話だ。
当時、スマホはまだまだ普及していない。ぼくは親に、ガラケーを持たせてもらっていた。
だけど、みんなが持っていたのはiPhone4S。
(みんなLINEをやっていて、『陽』と『陰』で深刻な情報格差が発生していたのを覚えている。笑)
スマートな見た目。豊富な機能。そして、当時一世を風靡していたパズドラ。
正直、すごく羨ましかった。
当時から頑固なぼく。自分のガラケーが一番だと主張するため、ガラケーがiPhoneに勝っているところを必死に探し出した。
そして思いついたのが、「スマホじゃあ、文字の入力がしにくいだろw」という口撃。
しょーもない。
(たしかについこの間、iPhoneⅩがホームボタンを無くした際にも多くの批判があったように、『物理式のボタン』が無いと人間は不安になりがちだけど。)
ガラケーのトグル入力 (「あ」を5回押すと「お」になるやつ)が最強だと思っていたぼくは、
最強Appleの技術の結晶、iPhone4Sのフリック入力に、抗おうとしたわけだ。使ったこともないくせに。
その結果は、ご想像におまかせします。
(注:トグル入力も素晴らしい発明だとは思っています。)
【フリック入力のすごさ】
前も似たようなことを書いたけれど、
この世で一番美しい多角形は、
直線と直角、水平線のみで構成された『正方形』だ。
これは当たり前のことだけど、辺は4本。
そして日本語のかな文字は、単純母音がの5つしかない。
この、「4辺+1」と「5つ」の親和性がやばい。
フリック入力の発明に合わせて、日本語が生まれたんじゃないかってくらいすごい。
発明したのは橋本佳幸さんという日本人で、
1993年に発売された携帯情報端末、Newton用に開発した「Hanabi」が基らしい。(https://newtonjapan.com/blogO/)
世界の文字入力システムはアルファベットのキー配列しかしらないけれど、世界でもトップクラスの入力速度なんじゃないかな。
これだけ普及したシステムを作れたなんて、エンジニア冥利に尽きるだろうなあ。